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ピアノの上手な選び方

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これからピアノを買おうとしたとき、
メーカーからカタログを取り寄せたりお店に行って説明を聞いてみたりしますね。

専門的にピアノをされている方は、弾いて見て自分の耳で聞いて、
「あっ、これだ!」と判断されますが、
一般の方は、カタログの写真や仕様説明を見ても何がどう違うのか、
たぶんさっぱりわからないと思います。
お店の人に聞いても、なんか分かったような分からないような・・・・。

試弾しても、うーん何が違うのだろう???

ここでは、技術者の立場から見たピアノの特徴をお話したいと思います。    
発売機種の多い「カワイピアノ」を参考にご説明していますが、
ピアノの背の高さを基準に見れば、他のメーカーのピアノにも応用できます。

アップライトピアノ New Kシリーズ
   

K-8
●ベル効果フレーム
●アリコート方式
●アグラフ
●ファインアイボリー白鍵(抗菌処理)
●ファインエボニー黒鍵(抗菌処理)
●ロイヤルジョージフェルト・ハンマー
 (オールアンバーフェルト入り)
●ウルトラ・レスポンシブ・アクションU
●トーンスプレッダー
●ハードフィニッシュ譜面台
●ソフトフォールシステム鍵盤蓋
●真鍮ダブルキャスター(前2輪)
●鍵付き
●黒塗艶出し塗装仕上げ
●専用高低自在椅子付
●154cm(W)×65cm(D)×132cm(H)
●260Kg

標準価格(税込):1,050,000円

黒塗りピアノとしては最高級のアップライトピアノです。
ピアノの運送屋さんが
「ぞうさん」とあだ名をつけるほど、とにかく昔ながらに”重い”ピアノです。重いということは特に低音部が重厚な音が出るということです。
背の高さが132cmとアップライトピアノでは一番大きいですので、弦を長く張ることが出来、横に長く弦を張ってある
グランドピアノに一番近い響きがするピアノです。

カワイピアノの特徴は、ソフトでまろやか。特に低音部の太いズシンとした響きが大きな特徴です。ショパンやドビュッシーにピッタリかもしれませんね。
それに対して、ヤマハピアノは軽快でキラキラした音色のピアノが多いようです。高音部の音の延びはヤマハの方が少々勝っているかもしれません。好みの問題ですが、ジャズピアニストはヤマハを好む傾向にあります。

K−8とK−7は譜面台が特徴です。
グラントピアノの前半分をすっぽりと切ったような形をしていますので、譜面を置
目の高さがグランドピアノと同じです。
ピアノ教室のレッスンがグランドピアノだと、このピアノで練習して行っても違和感がありませんね。
鍵盤は「人工象牙」「人工黒檀」と言われる材質を使っています。

中古ピアノでこのタイプのカワイピアノをお探しの方は、以下を機種でお探しください。同じ132cmのグランド型アップライトピアノです。最初に発売されたのは昭和30年代後半で当時では画期的なデザインでした。古い順番に書いてあります。


K−48、KU−5B、KU−5D、BL−71、US−50、US−60、 US−70、US−80、US−55、US−65、US−75、US−95、US−63H、XO−8、US−6X、US−7X、Ku−80、K−80、K−81

   

K-7
●ベル効果フレーム
●アリコート方式
●ファインアイボリー白鍵(抗菌処理)
●ファインエボニー黒鍵(抗菌処理)
●カワイ・ハンマー(オールアンダーフェルト入)
●ウルトラ・レスポンシブ・アクションU
●トーンスプレッダー
●ハードフィニッシュ譜面台
●ソフトフォールシステム鍵盤蓋
●真鍮ダブルキャスター(前2輪)
●黒塗艶出し塗装仕上げ
●専用高低自在椅子付
●150cm(W)×59cm(D)×125cm(H)
●232Kg

標準価格(税込):819,000円

K−8をそのまま縮小したピアノです。
背の高さが125cmで弦が短いため、K-8よりは少しコンパクトな響きになります。が、譜面台はやはりグランド型ですので、譜面の目の位置にこだわる方や、従来の鍵盤フタの裏側に譜面台がついているタイプでは手が当たって弾きにくいと感じられる方は、このピアノがいいでしょう。
鍵盤フタは従来のピアノと違ってグランドと同じく
垂直についています。フタに鏡のように指が映りますので、このピアノで弾き慣れていると、発表会で突然グランドピアノを弾いてもビックリしないかもしれません。
K−8よりは、すこし明るめの音のピアノが多いようです。

125cmタイプのグランド型アップライトピアノが発売されたのは比較的新しく、平成3年以降になります。

中古ピアノでこのタイプをお探しの方は、以下の機種でお探しください。

US−5X、Ku−50、K−70、K−71

   

K-6
●ベル効果フレーム
●アリコート方式
●アグラフ
●ファインアイボリー白鍵(抗菌効果)
●ファインエボニー黒鍵(抗菌効果)
●カワイ・ハンマー(オールアンダーフェルト入)
●ウルトラ・レスポンシブ・アクションU
●トーンスプレッダー
●ハードフィニッシュ上前板
●ソフトフォールシステム鍵盤蓋
●真鍮ダブルキャスター(前2輪)
●鍵付き
●黒塗艶出し塗装仕上げ
●専用高低自在椅子付
●154cm(W)×65cm(D)×132cm(H)
●247Kg(K-6)

標準価格(税込):798,000円

私が一番値段と性能がつりあったピアノだと思っている機種です。
なのに、
カタログには載っていない!のです。 背の高さが132cmでK−8と同じ中身です。学校などからの注文をメインとした受注生産のようですが、このピアノは新品ピアノの中では、私の超お勧めの機種です。

音色はK−8とほぼ同じです。K−8よりは容積がやや少ない形をしていますのでその分、わずかにパワーが少なく感じる人もいるかもしれません。2台を並べて弾いてみて比較しないと分からない程度だと思いますが・・。

譜面台の位置が、従来どおり鍵盤フタの裏側についているものでもよいとお考えの方は、このピアノで充分だと思います。初級者から上級者まで満足を得られるピアノです。
ダイナミックレンジ、タッチ、音色バランス、申しありません。
ヤマハでいうと、
U3型ピアノと同じです。

中古ピアノでこのタイプをお探しの方は、以下の機種でお探しください。

K−50、KU−3D、BL−61、KS−5F、NS−35、BS−40、BS−3A、BS−3N、Ku−30、K−60、K−61

  

K-5
●ベル効果フレーム
●アリコート方式
●アクリル白鍵(抗菌処理)
●フェノール黒鍵(抗菌処理)
●カワイ・ハンマー(オールアンダーフェルト入)
●ウルトラ・レスポンシブ・アクションU
●トーンスプレッダー
●ソフトフォールシステム鍵盤蓋
●真鍮ダブルキャスター(前2輪) ●黒塗艶出し塗装仕上げ
●専用高低自在椅子付
●151cm(W)×59cm(D)×125cm(H)
●223Kg

標準価格(税抜):661,500円

一般的に「普通のピアノ」と言われるのはこの機種です。
背の高さ125cmの一番オーソドックスなピアノで、車でいうと「カローラ」クラスです。
普通のピアノレッスンにはこのピアノで充分です。ご予算を無理して大型のピアノを買う必要はありません。
背がだんだん低くなってくると、音にキラキラ感が出てきます。
ヤマハでは、U2クラスです。

カワイは全機種
「抗菌処理鍵盤」を採用し、ピアノメーカーとしては初めて鍵盤から鉛を排除しています。
ベル効果フレームとは、フレーム自身が高い周波数の音を響かせるため、この部分を向上させる設計をしたフレームのことです。
アリコート方式とは、中、高音部の倍音を豊かにするために弦の実際に鳴っている部分以外も音が響くように設計した方式です。昔のヤマハグランドピアノの、Gシリーズはアリコートがなく、Cシリーズはアリコートをつけてきらびやかな音色にしていたということをご存知のピアノの先生方は多いと思います。
カワイハンマーとあえて書いてあるのには意味があります。「うちはハンマーを輸入じゃなくて自前で作る技術があるのですよ」ということが言いたいのです。それだけ音の命であるハンマーの製造技術は難しくまた極秘で、メーカー社員でさえその製造工程を見ることは出来ません。
ハンマーフェルトは、内部に行くほど堅く圧縮していかないと良い響きを出さないんですが、堅い「
アンダーフェルトという横から 見ると色の変わった部分(赤かオレンジ)があることによってしっかり芯のある響きを出します。 普及型はアンダーフェルトをいれずに、内部を堅く圧縮して作っています。
トーンスプレッダーは、密閉されたピアノの音の抜けを良くするために少し隙間をあけた部分のことです。
ソフトフォールシステム鍵盤蓋は、従来のピアノのように、バタンと勢い良くフタがしまって指つめたりしないよう、油圧式でゆっくりと閉まるようにした新発明です。ピアノは今でも進歩しています。

中古ピアノでこのタイプでお探しの方は、以下の機種でお探しください。昔は機種が多かったですから、背の高さが125cm前後のピアノもすべて含めています。また、古すぎるピアノは省いています。


K−35、KU−2B、KU−2D、KS−2、BL−31、BL−51、KS−2F、KS−3F、NS−15、NS−25、BS−20、BS−30、BS−2A、BS−2N、Ku−20、Ku−30、K−50、K−51

   

K-3
アクリル白鍵/フェノール黒鍵/カワイ・ハンマー/ウルトラ・レスポンシブ・アクションU/ソフトフォールシステム鍵盤蓋/真鍮ダブルキャスター(前2輪)/黒塗り艶出し塗装仕上げ/専用高低自在椅子付/151cm(W)×59cm(D)×122cm(H)/220Kg
標準価格(税込):556,500円

できるだけ安価に、しかし基本性能はしっかりと備えた普及型ピアノです。背の高さは122cmとだいぶ低くなります。ショップで試弾してみると、大型のピアノよりは明るめの音がしていました。しかし、ピアノは一台一台音色が違いますので、実際に試弾して選定されるとよいでしょう。
ヤマハでいうと、U1クラスです。

ここでは背の高さを中心にご説明していますが、背が高いから良いピアノ、低い方よくないピアノという判断は間違っています。
アップライトピアノは奥行きも幅もほぼ同じ。違うところは背の高さだけなんですね。ですから比較するのに高さを目安にすると分かりやすいのですが、背の低いピアノがダメということではなんですよ。
ヨーロッパのピアノはほとんど背の高さが115cmくらいのスピネットと呼ばれるアップライトです。小さいなりに音が良く鳴るように設計されています。
専門家になると、大きなパワーの出るピアノが必要ですが、普通にピアノレッスンで使う分には、小型のピアノもとても使いやすいです。とくにマンションで使われる場合は、こじんまりとした音でご近所の迷惑になりにくいと思います。
要は、判断基準は背の高さだけではなく、あなたが気に入ったピアノが、一番良いピアノなんです。

中古ピアノでお探しの方は、次の機種からお選びください。K8型という当時の名器は2本ペダルですが、とても価値のあるピアノです。

K−8、KS−1、KU−1B、KU−1D、BL−12、KS−1F、CL−3、NS−10、BS−10、BS−1A、BS−1N、Ku−10、K−30

   

K-2
アクリル白鍵/フェノール黒鍵/カワイ・ハンマー/ウルトラ・レスポンシブ・アクションU/ソフトフォールシステム鍵盤蓋/真鍮キャスター(前2輪)/黒塗り艶出し塗装仕上げ/専用高低自在椅子付/148cm(W)×57cm(D)×114cm(H)/200Kg

標準価格(税込):467,250円


背の高さが114cmのスピネットピアノです。ちっちゃなピアノを探している方にはピッタリですね。
とにかく、小さくて圧迫感がなく、それでちゃんと88鍵盤があって、普通に練習できるピアノです。
音はこじんまりとしていますが、実はアメリカなんかでも人気のある形なんですよ。
ジャズピアニストも、家ではこのような超小型のピアノで練習したりしています。


CL−4MW、CL−5N、CX−5


[木目調ピアノ]編はこちら

〜あなたの好みに合わせた選び方〜     

★キラキラした明るく華やかな音のピアノが欲しい方

 →ヤマハピアノ(ミキ、カイザー、エテルナもヤマハ製です)
   但し機種によってだいぶ異なります。
   最近ヤマハ新品ピアノはソフトな音のものも多いです。
   高音のコロコロしたクリアな音の伸びはバツグンです。 
   明るい音のイメージを受けて、軽く作ってあるわけではありませんがタッチは軽快に感じます。


★ソフトでしっとりしたまろやかな音のピアノが欲しい方

 →カワイピアノ(メルヘン、エンペラーなどもカワイ製です)
   カワイの一番の特徴です。低音のズシーンとした重厚な音の伸びはとっても素晴らしいです。
   ただ小型機種はキラキラした音のものも多いです。
   音のイメージからの影響か、タッチは少ししっかりした感じがします。
   実際の鍵盤のタッチ重量を重く作ってあるわけではありません。


★その中間くらいの感じのピアノが欲しい方

 →ディアパソンピアノ(オーハシデザイン)、ボストンピアノ(スタンウェインデザイン)
   低音も伸び、高音もよく鳴ります。
   ディアパソンは最近特に評価が上がっているブランドです。
   ボストンは、スタンウェイよりもすこしまろやかですが、バランスのとれた良い響きです。

★2大メーカー以外の日本製ピアノでいいのはありませんか?      

 →日本第3位のピアノメーカー”アポロ”も素晴らしい特許を持ち、頑張っています。
 (ワグナー、アイゼナハ、ローリー、バリンダム、ヴィエルジェも同じ)
   創業者が、完成後に気に入ったピアノだけ左の鍵盤にサインを入れたという、
  サイン入りのピアノはプレミアものです(写真)。100台に1台くらいしか書かなかったらしいです。
  
   他にも、調律に回っていて「コレいいなぁ」と思う知名度の少ないピアノも結構あります。
  幻のピアノといわれる大橋ピアノ。日本のポルシェと言われる素晴らしい設計者です。
  中古でもまず見かけない超希少ピアノです。
  現存している手作りピアノメーカーではシュベスタークロイツェルも今すごい人気ですよ。

他には、「響愁のピアノ―イースタインに魅せられて」という本が出ているほど、
人気の高いイースタインピアノ というのもあります。
イースタインのグランドピアノを扱ったことがありますが、とてもよく鳴る美しい響きでした。

東日本ピアノ製造で作られたガーシュイン,バロック、ローレックスも重厚な響きで
私は個人的に大好きです。
  

★外国からの輸入ピアノはどうですか?

 →いいものとそうでないものの差がとっても激しいです。
   しっかりと試弾して自分の好みにあうかどうかを見て買いましょう。
   湿気など、日本の気候風土にあった作りをしてあるかお店に人に確認をしましょう。
   一部の部品だけ輸入材料を使った、外国製に見える日本製ブランドもたくさんありますので、
   ご注意下さい。

   それから、このこともお話しておかないといけませんね。
   よく、ピアノのハンマーはレンナー製ですか? とか
   ピアノの弦は、もちろんレスローワイヤーですよね、と
   まるで国産の部品はよくないような印象をもたれている方が、
   最近とても多く感じます。
   プロでも目隠しして音を聞かされたら、即座に違いが分かる人は少ないでしょう。
   日本製も優秀なんですよ。

   実は、大手のピアノメーカーはピアノハンマーは自社製であるということを
   カタログに描いて“自慢”(笑)しているのです。
   ピアノの音の命であるハンマーを作る技術は、相当難しく
   それを自前で作る技術があるということは、ピアノ製造者にとって誇りなんですね。
   現在、カワイとヤマハだけがハンマーは自社製造です。

   たしかに “MADE IN JAPAN” の製品均一性や当たりはずれのなさはさすがだと思います。
   ピアノの弦も、スズキワイヤーなど、たいへん優れていると私は思います。

   また支柱はX支柱でないとダメ、という人も最近多いようですが、
   あーネットで仕入れた知識なんだなぁと思いながら、
   あまり変わらないんだけど・・・と思ったり・・・。

   X支柱の方が響きがいいんだよ〜、という情報が流れているみたいです
   音を響かせるのは響板で、音色に一番影響与えるのはハンマーなんです。
   確かに柱がXになってるの見たら、なんかよさそうな気はしますよね。
   でも支柱は単なる柱なんです。
   だって、そんなにいいものなら、その設計を今もつかって
   製造しているはずですからね。

   そんなことよりも、そのピアノを弾いてみて「好きかどうか」が一番大切だと、私は思います。

★長く飽きのこないピアノを買いたいのですが・・・

 →木目調ピアノ
   使っている間は、もちろん黒いピアノでも飽きるわけはありませんが、
   使わなくなっても売却される確率が低いのは、家具にマッチした木目調ピアノです。


★使わなくなったとき売りたいのですが、そのとき条件のよいピアノは?

 →ヤマハピアノ
   買う段階で、売却する時のことを考えるのもなんですが、
   なぜかヤマハピアノの買取査定はいいです(ほんの少しですが)。
   海外に輸出する業者さんが最近は多いせいもあるのだと思いますが、
   海外で知名度の高い(バイクもありますからね)ヤマハピアノは売りやすいので
   高く買い取る傾向にあります。

   逆に中古で買う方は、買取価格の高いピアノは中古の販売価格も当然高くなりますよね。
   同じレベルのピアノでも、ヤマハピアノはどうしても高い傾向になります。
   ブランドにこだわらなければ、価格的にはヤマハ以外がお買い得かもしれません。

   「どうしてもこのメーカーのピアノを買う」と決めている方は、
   「どうしてそのメーカーでないといけないと思うのか」をもう一度よく考えてみてくださいね。
   単なる周りの評判だったり、昔からのイメージだけだったりすることは多いものです。
   実際に音を聴いてみて、「アッ、これいい!」と感じるピアノが
   一番フィーリングにあったピアノなんですよ。

★マンションで弾くのによいピアノは?      

 →3本ペダルのピアノ、消音装置付きピアノ
   中古の2本ペダルのピアノは避けたほうがいいでしょう。
   弱音マフラー装置が付いていないからです。
   逆に音を気にしなくてよい戸建のおうちは、2本ペダルでもまったく問題ありません
   (少々古いですがとにかく安い!)。

   消音ピアノといえども、ピアノの中で動く機械のカタカタという音は出ますので、
   階下に響きます。
   マンションでは、はやり”真夜中の練習”までは、できないでしょう。
   ほとんどのピアノに、消音装置は後からでもつけることが出来ます。

   ただ、消音装置をつけるとパワーが落ちる副作用があります。
   「エッ?そうなんですか!」
   はい、タッチに影響のある部品をいじらないと取り付けできないんですよ。

   特に、タッチを追求したグランドピアノに消音をつけるのは
   どうしても事情があって仕方のない場合を除いて、避けられたほうがいいと私は思います。
   普段は壁に立てかけておけるような、そこそこタッチの良いデジタルピアノを用意して
   音を気にする時間帯の譜読み程度の練習にはそれを使われるのがベストですよ。

   そしてアップライトの場合、ピアノを買いに来た方に、真ん中の弱音ペダルを踏んでみて、
   「これでも充分でしょ?」
   とお話しすると、消音でないとダメ、と思い込んでいた方がホっとされることが多いです。
   だって、消音つけなければご予算内で、もっとグレードの高いピアノを買うことが
   できるようになりますからね。

   子供さんが中学生になって、クラブ活動で帰りが遅くなるような時になってから
   消音装置を取り付けされたらいいのです。
   だって、消音装置は電気製品ですから、実際に使う頃にはもう古くなってますからね。

   といってもどうしても隣近所に気兼ねしながら練習するのはイヤという方も多いですから
   その場合には、消音装置はピアノの歴史の中で画期的な発明には違いありません。
   取り付けされたらいいと思います。

   あと、これはウラワザですが、中古の”電気ピアノ”と探すのも一つの方法です。
   私のHPの「good! 消音対策」のコーナーに詳しく説明していますので、ご覧下さい。


★デジタルピアノという選択はどうでしょう?      

   私は、お勧めしません。
   たしかに手軽でいいのですが、
   今まで20年以上調律師としてお客さんの心の動きを見てましたら、
   後悔されている方が、本当にたくさんおられました。

   だって、だいたい使い始めて2年くらいで、子供さんがこういいます。
   「うちのピアノ、先生のピアノと全然違う〜! 練習面白くなーい〜!」

   そして、本物のピアノを探し始めて見つけたとき、さてデジタルピアノの下取りは?
   電気製品ですから、ほとんどゼロです。

   ピアノを買いにこられた方の、「もったいないことした〜」という声を何度きいたことでしょう。
   たしかに、ピアノが続くかどうか分からないから・・・というお気持ちは良く分かります。
   でも、子供さんを信じてあげてくださいね。きっと大丈夫です。



★とにかくパワーが出て、表現力豊かなピアノが欲しい

 →グランドピアノ
   アップライトピアノは、同じ音を連続で1秒間に7回しか連打できませんが、
   グランドは1秒間に14回連打できます。音をソフトにするペダルもグランドでないと
   うまく表現できません。鍵盤の奥の見えない部分の長さが2倍ありますので
   細やかな表現がグランドピアノでは可能です。
   響板が広いですから、パワーもバツグンです。


★一番小型(格安)のグランドと一番大型(高価な)のアップライト。どっちに軍配?

  →グランドピアノ
   設置スペースに問題なければ、絶対にグランドピアノです。
   まず、構造が違いますし、表現力の幅が違います。


★まーちゃんの好きなアップライト機種は?

 →単なる私の個人的な好みですので、みなさん先入観を持たないでくださいね。
   カワイピアノの、グランド型譜面台を持つピアノが
   私の個人的フィーリングに合ったピアノなんです。
   BL−71、US−50(60、70、80も含みます)、USー55(65、75、95も含みます)、
   USー63Hなどはとってもいいですが、さらに好きなのが、US−6XとUS−7X。
   この機種から一気に音色が超まろやかになったんです。
   その後に出た、K−80やK−81はその流れを持っていますので、
   まだ中古では出てませんがとっても好きです。

   あと、グランド型譜面台ではありませんが、おなじ132cm型の、BL−61などもステキです。
   要するに、ガンガン弾けてやさしい音も奏でられる背の高いピアノが好きなんです。
★よいピアノショップの見分け方?      

 →これも単なる私の個人的な意見ですので、これが全てではありません。
   が、案外、的を得てるかもしれませんよ。
   それは、一つの基準さえ持っていればいいのです。
   説明している店員さんの言葉が、プラスの言葉が多いのか、マイナスの言葉が
   多いのかで判断するのです。
   
   たとえば、このピアノのココが悪い、ここがよくない、このメーカーはこれが欠点だ
   他のピアノ屋さんはあーだこーだ、
   と、視点が「短所」「悪いところ」「悪口」を基準にしている営業さん(お店)は
   避けたほうがいいでしょう。
   逆に、このピアノのこんなところがいい、安いピアノだってこんなにいい作りをしている
   このメーカーはこれがいいんだ、
   他社さんも頑張ってますが、私のところも頑張ってます。
   どうしてもそのピアノとおっしゃるならあの店の方が安くていいよ、
   でもうちのこのピアノもいいんだけどなぁ〜、などと、基準として「長所」を見ている
   「ほめること」が基準、という営業さんがいるところは安心でしょう。

   メーカーがピアノ特約店専用に作っている機種もありますが、
   おなじ会社の製品なのに自分が取り扱いできないために、
   このピアノは材質がよくないからオリジナル機種にしなさい
   と悪口をいっているケースがよくあります。私には信じられないです。
   自分の会社のピアノなのにね。ノルマは人間を変えてしまうのかな。

   それからこれは当たり前のことですが、広告にウソのあるお店は問題外です。
   広告に載っていたピアノを見るために朝一番にお店にいくと、もう売れていた。
   それよりもこのピアノの方がよい、とまるでおとりのようにブランドメーカーのピアノを
   使っている、なんていうお店が過去にありました。(今はないとは思いますが)
   ピアノの値引率も基準にしないほうがいいです。

   長く使うものですから、とにかく “気に入った” ピアノに出会うまで、
   根気よく探し続けることですね。
   これがまた、いい思い出になるんですよね・・・。

これらは全て、私の感じたままに書いていますので、他の調律師さんはきっと別の意見を
お持ちだと思います。何が正しくて何が間違っているということはいえませんし、
議論するつもりもありません。
100人いたら100種類の意見があって当然ですからね。
ピアノ選びに迷い続けている方にとって、これらがちょっとでも参考になればうれしく思います
が、もう一度書いておきますね。

       ピアノが弾けなくてもいいのです
       ピアノの前に立ってみて
       見た雰囲気でなにかピンときて
       そして実際に音を出してみて
       「ちょっと、これ! いいかもっ!」と
           ”直感”
           ”フィーリング” 
       感じたピアノ。

それが、あなたと一生を共にするピアノなんですよ・・・



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