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 心の窓 39.特攻隊のピアノ  
記事タグ5

特攻隊のピアノ

掲示板の書き込みで素晴らしいお話がありました。

きっかけは、解体してしまう小学校の体育館にあった

ピアノのお話からでした。

そのまま転載いたします。



No.1471 はじめまして ヤマドルママ [2003/06/08(日)09:47:08]

ピアノで検索してたどりつきました。
実は子どもの小学校の体育館が改築になり、そのついでになんとピアノも一緒に取り壊されてしまいました。ちゃんと調律もされて、
ちゃんと弾かれていたピアノが、こんな最後だなんて…あんまりです。それでせめてそのピアノについて何かわかることがないか、調
べ始めました。
「ヤマハ NO25 65698」です。
当時を知る人がいなくて、難航しています。
この番号から何かわからないものでしょうか。
参考: http://www25.tok2.com/home/yamadoll2/school.htm


No.1473 Re: はじめまして ぴあの屋まーちゃん [2003/06/09(月)09:39:09]

ホームページの写真見ました。
広い体育館にポツリと置き去りになったグランドピアノを見て、ちょっと悲しい気分になりました。

体育館の解体と同時につぶされるのでしょう。ふつうはどこか引き取り手があれば、と思いますが、公立の学校の場合、廃棄処分が決
定した時には、それを証明するためにつぶしたところを写真撮影をして役所に出さないといけません。よく道路の工事現場で、黒板に
なにか文字を書いて写真を取ってるでしょ。ちゃんといわれたとおり工事をしましたよ、と証明するために撮影しているあれです。

ヤマハの製造番号から見ると、昭和30年ごろに製造されたピアノですね。今、昭和で言うと昭和78年ですから、約50年前のピアノとい
うことです。ヤマハグランドGシリーズが出る以前のピアノですから貴重です。
学校のピアノは相当消耗が激しいですから、このような結果になったのでしょう。

ちょっと難しい話をしますが、すべての物質やエネルギーは輪廻転生します。燃やせばCO2(二酸化炭素)になりますし、そのピアノ
を構成していた分子、原子は地球に帰って、また何かの物質に生まれ変わります。木材に含まれていたH2O(水)も水蒸気となって、
雲になって雨となり、それをまた木材が吸収して、再びピアノになるかもしれません。

また、昔、卒業式でそのピアノの音を聴いて、感動した心も、その人の心の中で、ある種のエネルギーとなって生き続けています。そ
のピアノのことを思い出すだけで、エネルギーとして復活するのです。
ですから、そのピアノはそういう結果になってしまいましたが、これは意味のあることであり、また十分役割は果たしたと思いますよ

よく人間の死も二つの死があるといいますよね。
「肉体の死」と「存在の死」。
肉体は滅びますが、その人が生きていたということを思い出す人が、この地球上に一人でもいる限り、その存在の死というのは訪れな
いということです。ですから、豊臣秀吉もまだ死んでいませんし、お釈迦さんやキリスト、弘法大師、名を残した人は
みんな心に生きつづけています。
これも”思い出す”というエネルギーが生き続けているこういうことですね。

エネルギーとは、熱、光、電気、重力、磁力などの目に見えない、でも存在するという不思議な、次元の違うものだと思いますが、
私は人間の心(魂)も、実はエネルギーの塊だと私は考えておりますので、それは船(肉体)で仕事をした船長(魂)が、
世のため人のためになるいい仕事をしたら、その船が古くなって朽ちてしまったとき(死んでしまった時)に、
しばらく陸(天国)で業務日報(前回の人生の反省)を書いてゆっくりと休んだ後、船会社(神様?)が
次にさらに立派な(修行にふさわしい)船(新しい体”受精卵”)に移って、出航(出産)後に、
また乗客(周りの人たち)に喜んでもらえるような新たな仕事をする。
これの繰り返し、つまり輪廻転生するようなイメージを持っています。

タイタニックの船長は、ちょっと長い間、業務日報を書いているかも知れません。
でも、修行をしやすいように、過去の記憶は全部忘れてしまうようですね。
そういう”仮説”を持てば、いい生き方をしたいな、って思いますよね。

ピアノの話から飛んでしまいましたが、そのピアノのことを思い出すことや、こうやってHPで写真を残すということは、とても素晴ら
しいことです。

お知らせありがとうございました。


No.1475 Re2: はじめまして ヤマドルママ [2003/06/09(月)21:01:27]

ありがとうございます。
レスを読んで、少し救われた気がしています。

ピアノのために、どうしてその小学校にもらわれることになったのか、みんなの思い出などを探しているところです。字でも残してお
きたいなあ、と思っています。
そのピアノの天板は、今このパソコンの横に立てかけてあって、いつも子どもたちや私と一緒です。
中の部品は夫(革人形作家)がピアノとその思い出に由来した作品に作りかえたいと言っています。
発想段階なので、より多くのそのピアノの資料を集めているところです。
ピアノができた頃の時代やピアノが学校にもらわれた頃の学校生活など。ただ、学校で資料を集めると痛いところをつくみたい
なので、難航しています。しかしそれもまた楽し。がんばります。
参考: http://www.f4.dion.ne.jp/~yamadoll/


No.1486 Re4: はじめまして おてもと [2003/06/15(日)04:41:24]

ヤマドルママさん、こんにちは。横から失礼致します。

私もホームページを見せていただきました。小学校と共にたくさんの想い出を作ってきたピアノが、体育館と一緒に潰されてしまった
のかと思うと寂しい気持ちになりましたが、「全ての物質は輪廻転生する」というぴあの屋さんのお返事には「その通り!」とちょっ
と感動しています。

私は天文学を趣味にしているんですが、私達人間の骨を作っているカルシウム、肉を作っている炭素、血液に含まれている鉄など、全
ての物質は夜空に輝く星々の、気の遠くなるような輪廻転生(専門用語では核融合や超新星爆発)の中で生み出されてきたものなんで
す。だから、ピアノ屋さんがおっしゃることは本当で、地球上にあるものは全て地球から生まれ、地球に戻るんですよね。

ところで、ホームページのピアノの写真を見ながら、映画『月光の夏』のことを思い出しました。太平洋戦争末期、明日出撃すること
を命じられた音楽学校出身の若き特攻隊員が、「死ぬ前に一度でいいから思い切りピアノが弾きたい」と、10キロ以上も離れた小学校
(当時は国民学校と言った)まで線路伝いに走って来て、講堂にあったピアノでベートーヴェンのピアノソナタ『月光』を弾いて帰っ
て行った、という実際にあったお話を映画にしたものです。明日死ななければならないという運命を背負ったその人にとって、ただ、
今ピアノを弾くということだけが、自分がこの世に生を受けた、何にも変えがたい証明だったのでしょう。

というわけで、もしまだご覧になっていないのであれば、ヤンドルママさんもぜひご覧下さい。原作は『月光の夏』(毛利恒之著・講
談社文庫)、映画の他にも、劇団東演によってお芝居になったり、つい最近は、橋爪功さんや日色ともゑさんの声で、ドラマCD(螢
ットマーク)になって発売されたりしています。

ちなみに、その特攻隊員の人が実際に弾いて行ったそのピアノは、廃棄処分を免れて調律師さんらの手によって完全修復され、現在は
佐賀県のJR鳥栖駅前にある「サンメッセ鳥栖」という建物に保存されています。一言ことわれば誰でも弾かせてもらえるということな
ので、近くまで行かれた際には、お立ち寄りになってみてはいかがでしょうか。

沖縄戦での特攻作戦と言えば、今から58年前のちょうどこの時期です。私の大叔父がこの沖縄戦で亡くなっている事もあり(偶然です
が、今日、6月15日が命日です)、長文になってしまい失礼しました。21世紀になっても相変わらず戦火の絶えないこの地球であり、
何時の間にか「いつか来た道」を再び通ろうとしているように思えてならない私たちの国ですが、その今だからこそ、自由にピアノが
弾けるという、平和であることのありがたさをお互い噛み締めたいものだと思います。


No.1489 Re5: はじめまして やっちゃん [2003/06/16(月)00:00:56]

『輪廻転生』のお話とても感動しました。40年後50年後、私がもし死んでしまったらこのピアノはどうなってしまうんだろう?なんて
たまに考えることがあったので、ピアノも私も(笑)輪廻転生するんだーと思ったらなんだか安心しました。


No.1491 Re6: はじめまして おてもと [2003/06/16(月)01:57:12]

体育館にあったピアノ、部分的にではあれ、救い出されたようで良かったですね。「皮人形」って今まであまり知らなかったんですが
、ホームページを見せていただき、独特の雰囲気を持った、なかなか味わい深い世界なんだなぁ、と思いました。

ヤマドルママさんのご家族のように、ピアノを愛する人の手によって新しい命を吹き込んでもらえることになって、ピアノの部品も喜
んでいるのではないでしょうか。一体どのように生まれ変わるのか、私も今からとても楽しみです。作品が出来上がったら、是非ホー
ムページに掲載してください。

ところで、ヤマドルママさんは宮崎の方だったんですね。私は、今東京に住んでいる、大分県人です。機会がありましたら是非、鳥栖
のピアノもご覧になってください。ドイツの、今はもう無い「フッペル(HUPFER)」というメーカーのピアノで、このメーカーのピア
ノは日本に2台しかないとのことです。ちなみにもう1台は、偶然同じピアノを使われていた高知の声楽家の方から寄贈されたもので
、鹿児島県の知覧町にある「特攻平和会館」に展示されています。機会がありましたらこちらもどうぞ。


No.1493 Re6: はじめまして おてもと [2003/06/16(月)02:44:26]

なんと、「心の窓」に、私が書いた文章が掲載されていてビックリです。嬉しいやら気恥ずかしいやら、掲載されるとわかっていれば
もう少し文章を練ったのに、とか考えたりして(笑)。私の思いのようなものを理解していただいたピアノ屋さん、どうもありがとう
ございました。

ところで、その書き込みの中でご紹介した『月光の夏』のドラマCDについてですが、特攻隊員の方が実際に弾いていかれた、実物のピ
アノで演奏された『月光』の曲が、重松聡さんの演奏で収録されています。

とても70年以上前のピアノとは思えないような素晴らしい音色で、その演奏の素晴らしさもさることながら、調律師さんのピアノ修復
技術ってすごいんだなぁなどと、そういう意味でも感動してしまいました。

このピアノを作った「フッペル」というメーカーは、ナチスドイツによって取り壊されてしまったらしいんですね。一方、高級ピアノ
の代名詞のような「スタインウェイ」は、アメリカ資本だったことが幸いして、アメリカによるドイツ爆撃対象から外れ、工場が焼け
ずに残ったために、戦後、戦災を被ったドイツの他のピアノメーカーに先んじて、世界中の音楽ホールを一挙に制することが出来たと
いう歴史的経緯があると聞いた事があります。

『月光の夏』や最近の『戦場のピアニスト』に描かれているように、戦争とは個人の運命を翻弄するだけでなく、歴史あるピアノメー
カーさえ、その大波の中にかるがると飲み込んでしまうものなんですね。改めて、平和の尊さを噛み締めたいものだと思います。

ところで。

私も子どものころ、小学校の映画教室で『僕は五才』、観ましたよ。子ども心にすごく感動したのを覚えています。ときどき「あんな
映画も観たなぁ」なんて思い出していたんですが、まさかこちらのホームページで再び巡り会うことになろうとは。不思議なものです
ね。



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