心の窓メルマガ版 67 「未来へ」 

未来へ

あるピアノの先生のブログですが、転載の許可をいただきましたので、是非お読みください。

●中1になったAちゃん、発表会の曲を相談している時、彼女は「未来へ」を弾きたいと言いました。

どうして?と聞くと「小学校の卒業式の日に、お母さん達がサプライズで歌ってくれたから、今度はお返しにお母さんに私がピアノで弾いて返したい」というのです。

じゃあ、発表会の前にコメント書かなくちゃいけないでしょ?
それはAちゃんだけ、お母さんに内緒で私にコメントちょうだい。
なるべくお母さんを泣かせるコメントね。

というと、「お母さん、すぐ泣くから大丈夫。ちょっと書いただけでお母さんは泣かせることができるから(^・^)
だってね。6年生じゃなくって5年生の時の音楽会でもお母さんは泣いてたんだよ~~~お母さん落とすのなんて簡単だよ」

というのです。

そっか・・そっか・・・お母さんがどんな気持ちで泣いてるかわかる?
どうしてそんなに涙がでるのかわかる?というと

「え?わからへん・・・・」

Aちゃんのお母さんのお母さんは、お母さんが3歳くらいの時に突然亡くなったんです。

それを私は知っていたので

Aちゃんのおばあちゃんはね、早くに・・とっても若い時にね、可愛い子供二人残して亡くなったの知ってるよね?

子供はね、とっても可愛いし、そして子育てはとっても楽しいもの。子供がいるからこそ、生きる喜びを感じたり、生きがいを感じたりできるものなんよ。

子供が可愛いと思うたびにね、きっとお母さんは若くして亡くなった自分のお母さんの事を思うんだと思うよ。お母さんはどれだけ心を残してあの世に行かねばならなかったのか・・・こんなに楽しい子育てをすることなく、子供の可愛さを堪能することもなく逝ってしまったお母さんを想うじゃないかと思うよ。

それとね、そんなに若くに母親を失くすとね、お母さんは何も言わないかもしれないけど、自分の体の事も、命の事もとても不安だと思うんよね。

もし、自分が母のように早く死ななくてはいけなくなったら、この子達は自分と同じ思いをしなくちゃいけない。

だから、5年生の時にお母さんが泣いたのは、来年、Aちゃんが6年生になった姿を見れるか・・・そういう思いもあったんじゃないかな。

人間ね、いつ死ぬかわからないけど、身近な人が早く亡くなると、自分もそうなるんじゃないかってね、思うのよ。

というと
「え・・・そんなのやだ」

うん、誰だって嫌だよ、でもね、人の命ってとっても儚いの。

私のお兄ちゃんだってね、前の日は普通にみんなで晩御飯食べて普通に寝ておやすみって言ったのに、朝 布団の中でもう死んでたんだよ。

Aちゃんのお母さんだって、もしかしたら明日の朝は死んでるかもしれない。
私だって、来週Aちゃんが来た時にはもうお葬式も済んでるかもしれない。

朝普通に元気でも夜までに突然死んでしまう事というのはよくある話なんよ。

「やだやだ・・・そんなのやだ」

と彼女の目から涙が出てきました。

わたしはね、父はそんなに早くないけど、兄も早く亡くなったからね、自分もいつまで生きてやれるかとても不安。
だから、子供たちの行事があるたびに、ああ・・・今日の運動会もお弁当作ってやれた・・・来年は作ってやれるかなっていつも思うもの。

この未来へって書いた人も、お母さんが病気になって死んじゃうかもっていう思いで書いたって言われてたからね・・・そうなってみないと、幸せはいつまでも続くって勘違いしちゃう

本当にね、命の終わりは誰もわからない。はかないものなんよ・・・。

お母さんやお父さんが今 生きててくれてAちゃんのお弁当を作ってくれる、成長を喜んでくれるっていうのは 決して当たり前の事じゃないの。

「うん・・・わかった(/_;)」

だからね、親と喧嘩してもいいから、その日に仲直りしなくちゃね
もし次の日に生きてるお母さんと会えるなんて何の保証もないんだから

いつ、さよならするかわからないんだから、毎日悔いのない人生を送らなくちゃいけないし、お母さんともいつまでも親子でいられるなんて誰もわからないことなんだよ。

といったら、弾き始めました
ほっぺたから、するする涙を流しています。

きっと、お母さんがいるのは当たり前だったのに、私がいらんことを言ったから、お母さんが亡くなった時の想像をしたんでしょうか

その演奏はとても心に響くものでした。

まだまだ荒削り。練習不足だけどね。
これが気持ちを入れて弾けるまでになったら、きっとお母さんだけじゃなく、会場のみんなを泣かせることができる
今のような気持ちで弾くとね・・・

というと、赤い目をしたまま「はい」といって帰って行きました。

ちょっと中1にはショッキングな話だったかもしれないけど、大好きなお母さんとも、いつか別れる日が来るということも頭の隅に入れて、毎日 家族の健康とそして親の愛情をを受けられるという事が決して当たり前じゃなく、とても大切な事だと思って生きて欲しい。

私ももらい涙で、話をした時間でありました。

来週 素敵なコメントと、人の心に響くような演奏になってることを期待します。

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マーちゃん

マーちゃん の紹介

ぴあの屋ドットコム代表 ピアノを弾く時にはリチャード石山と言われています。
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