奮闘記 ⑧スーツの悲劇 ♪ 

妻は私のことを「まーちゃん」と呼びます。

「まーちゃん、やっぱり女性のいるお家に調律に行くんだから、身だしなみをきっちりしないとね。

今度、ブランドのいいスーツを買ってあげる」

私からすると目玉が飛び出るほど高級なイタリア製スーツを妻は買ってくれました。

ある意味で職人なんだから作業着でもよさそうなんですが、

やはり女性のいるお家へ入って作業しますので、きちっとキメテ行かないと・・・。

さすがブランドスーツは違いますね。

鏡にうつした姿に「私ってこんなにスタイル良かったかな?」と思ってしまうほどでした。

2年ほど経ったある日、なんかヒザがスースー風通しいいんです。

えっ?!

恐る恐る足のひざを見てみると・・・・。

穴が開いてる・・・。

10年玉ほどの大きな穴! あきらかに擦り切れて開いた穴です。

すぐピンときました。

そうなんです。調律師はひざまづくのです。ペダルの調整をしたり、乾燥剤を入れ替えたり・・・。

私のお客様の95%はピアノ用湿度調整剤(乾燥剤)を希望されます。

これはピアノの下のパネルを開けて交換するのですが、その時しゃがんで左ヒザをついて作業しますので

それが積み重なってこう言う結果に・・・。

とほほ・・。イタリア製なのに・・・。

普通、スーツのヒザに穴なんて開きます?

さらに、後ろポケットも穴開き寸前。

そうか、ポケットの中の財布と車のシートが擦れるからかぁ・・・。

だって、1日100キロ(3年で10万キロ!)は走るし仕方ないよ~。

そう言えば新入社員の時には自転車で毎日5件回っていたので、

太ももの内側にも穴が開いたことあったけ・・・。

やっぱりブランドのスーツは、片手にワインでも持ってスマートに着ないとね。

次の日曜日、妻はため息をつき、

「これは必要経費よね。お客様の家に入るんだからちゃんとしないとね。」

と無理やり自分を納得させながら、こんどはイギリス製を買ってくれました。

(妻に感謝。お父さんは頑張らないと・・・。でもまた、穴あくと思うよ。仕事だもんね)

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マーちゃん

マーちゃん の紹介

ぴあの屋ドットコム代表 ピアノを弾く時にはリチャード石山と言われています。
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